『少女願うに、この世界は壊すべき』のあらすじ&感想【ギャグシリアス…?】

小林湖底先生の『少女願うに、この世界は壊すべき~桃源郷崩落~ 』を拝読したので、おすすめポイント含めたあらすじや感想をネタバレなしでお伝えします。

美しい表紙に負けない、「独自の和風ファンタジー世界」が魅力です。

加えて「超シリアスなのにギャグ満載」という、洗練されたアンバランス具合も素晴らしい。
(何を言ってるんだと思われた方も、読んでみれば分かります。絶対)

ちなみに、今作は第26回電撃小説大賞にて《銀賞》を受賞した小説です。

『少女願うに、この世界は壊すべき』のあらすじ

少女願うに、この世界は壊すべき ~桃源郷崩落~ (電撃文庫)

『少女願うに、この世界は壊すべき』あらすじ①:独自のファンタジー世界

”日本”をモチーフにした独自のファンタジー世界で物語は展開されます。

  • 「現代風の日本→日本の原風景へ回帰していく」という世界
  • 神や妖怪の因子を持つ人間が存在する世界
  • 上記2つに基づいた独自の力や法則で回る世界

世界観が丁寧に創られた珠玉のファンタジーです。

SFと取れる要素も見て取れます。

厳しく世知辛い世の中なのですが、それゆえに映える”古の日本”を連想する美しい描写が多数登場。

ファンタジー好きにはたまらない要素満載です!

『少女願うに、この世界は壊すべき』あらすじ②:迫害される狐耳の少女…

妖狐の因子を持つゆえに迫害される少女・熾天寺かがり。
異分子としてしか自分を見ない人々、延いては世界そのものをかがりは恨んでいました。

その恨みは「世界をぶっ壊す」と願ってしまうほどに深くドス黒いものです。

しかしかがりは、世界をぶっ壊すために具体的な行動は起こせないでいます。
その勇気が無いというのも理由なのですが、それ以上にこのかがりという少女、根は凄く優しい子なんですよね……。

迫害される毎日と、そんな現状から抜け出せない弱い自分。
世界への恨みと自己嫌悪でがんじがらめにされたかがりは最悪の人生を送っています。

『少女願うに、この世界は壊すべき』あらすじ③:突如現れた救世主……?

そんなある日、いよいよ死の危険すら感じる暴力に遭遇したかがりは、すんでのところで突如現れた青年に助けられます。

青年の名は神津彩紀。
千年前に自らを封印した最強の聖仙とのこと。

そしてなんと、封印を解いたことで契約が成され、かがりは採紀のご主人様になってしまいます…!?

期せずして”最強”の式神——もとい”奴隷”を手にしたかがりが願うことは?

行き詰まっていたかがりの人生が、ついに大きく動き出します!

『少女願うに、この世界は壊すべき』のおすすめポイント

独自の設定が語られるシーンが適度に散りばめられていて、世界観に浸りたいファンタジー好きにはたまらない一冊です。

また、ギャグやラブコメ要素も多く、良い意味でライトノベルしているので、その辺りも楽しみにして下さい!

個人的におすすめしたいポイントは以下の3点です。

  1. シリアスとギャグの絶妙な融合具合
  2. 超ラブコメしてますなんといっても「重厚な世界観」が魅力
  3. かがりの成長、採紀の過去にも注目!

『少女願うに、この世界は壊すべき』おすすめ①:シリアスとギャグの絶妙な融合具合

なんといってもこれが特徴だと感じました。

あらすじだけ見ると超シリアスですが、実はギャグやラブコメも満載です。
(ちなみに、出会いのシーンでかがりを助けた際、採紀は全裸でした。笑)

シリアスとギャグがシーン毎で分かれているのでなく、絶妙に混ぜて書かれているのが印象的なんですよね。

もちろんシリアス重視のシーンもありますが、ギャグ成分も多めなので、「シリアス展開は好きだけど終始暗鬱になるのはちょっと……」という人には特におすすめしたい作品です。

『少女願うに、この世界は壊すべき』おすすめ②:超ラブコメしてます

妖狐の因子を持つかがりは、忌み嫌われて過ごしてきた経緯もあって、誰かに認められたり、ちゃんと自分を見てくれる人と出会ったりといった経験がほぼありません。
だから、偏見無く自分を見てくれる(というか獣耳や尻尾が愛らしいとすら思っている)採紀の存在は新鮮です。

強気な性格もあってツンツンとした態度をとってしまうかがりですが、結構序盤から採紀を意識しまくっています。

一方の採紀も外面は伝説の聖仙を装ってはいますが、その内心は下心満載。
こちらもかがりに好意的です。

ツンデレ気味のかがりと、(一応)下心を隠している採紀が揃うと、思わずニヤついてしまうようなラブコメ展開が繰り広げられます。

さらに、かがりの妹である、かなめ(こちらは真人間)もここに絡んでくるのでラブコメ好きの人も楽しめるはずです。

『少女願うに、この世界は壊すべき』おすすめ③:かがりの成長、採紀の過去にも注目!

序盤はかがりの境遇にフォーカスして語られます。
「世界をぶっ壊したい」とまで願ってしまう劣悪な境遇にあるかがりが、果たしてどう成長し、最後にどう行動するのか。

そして千年もの間封印されていた採紀の過去が物語にどう絡んでくるのか。

ぜひ注目して読んでみて下さい!

おわりに:『少女願うに、この世界は壊すべき』の感想

『少女願うに、この世界は壊すべき』感想①:かがりと採紀の関係

契約上、かがりは採気の主人となるので、どんな命令を下すこともできます。
採気はかがりの命令に絶対服従なので立場的にはかがりが決定的に上位。

でも、どんなに悪ぶっても良い子であることを隠しきれないかがりの性格や(ツンデレとも言いますが)、基本的にギャグ要素強めのくせにいざとなると凜々しく頼りになる採気のコンビということもあって、とても微笑ましく、何より読んでいて応援したくなります。

美しい世界観と、残酷とも言えるストーリーの中で、二人は笑いあり涙ありの展開を繰り広げていくので、心底楽しみながら読むことができました。

『少女願うに、この世界は壊すべき』感想②:戦闘シーンも見どころでした

『少女願うに、この世界は壊すべき』では要所要所で戦闘が勃発します。

洗練された設定を活かした迫力ある戦闘シーンはそれ自体も魅力なのですが、それ以上にかがりたちの想いに感動させられます。

戦いにはちゃんと理由があって、そこへ挑んでいくかがりや採気の熱い想いに手に汗握ること必死です…!

『少女願うに、この世界は壊すべき』感想③:物語はまだまだこれから

キャラ同士のやり取りはライトノベルらしく、その上で魅力的かつ濃厚な世界観。

1巻時点ではまだまだ明かされていないことも多く、続きが気になりますね・・・!
特に採紀の過去の話は興味深いです。

いくらでも世界観や物語が広がっていく作られ方をしている作品なので、今後どのように展開されていくのか楽しみでなりません!

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