小説『ラプラスの魔女』のあらすじ&感想【温泉地で起こる不可解な事件】

今回は小説『ラプラスの魔女』をご紹介しようと思います!

著者は『容疑者Xの献身』や『ナミヤ雑貨店の奇蹟』など数々の名作を生み出している東野圭吾さん。

そしてこの『ラプラスの魔女』は櫻井翔さんが主演を務められ、映画化された作品でもあります。

次々と温泉地で起こる硫化水素中毒による事故死…。
そこに絡む人間関係…。

徐々に明らかになる事実にページをめくる手が止まらなくなります。

そして迎える予想外の結末に驚くこと受け合いです!

ブログ運営者より:
この記事の本文は読書家ライター・光雪さんに書いて頂きました!

小説『ラプラスの魔女』のタイトルについて

ところでタイトルに書いてある数学者のラプラスをご存知でしょうか。

実は”ラプラス”は、とある人の名前なんです。
フルネームは「ピエール・シモン・ラプラス」。フランス人です。

彼の残した言葉が作品内でも使われています。

もし、この世に存在するすべての原子の現在位置と運動量を把握する知性が存在するならば、その存在は、物理学を用いることでこれらの原子の時間的変化を計算できるだろうから、未来の状態がどうなるのかを完全に予知できる−

東野圭吾『ラプラスの魔女』(角川文庫)より

この言葉が物語に深く関わってきますのでお楽しみに。

小説『ラプラスの魔女』のあらすじ

ラプラスの魔女 (角川文庫)

『ラプラスの魔女』のあらすじ①:歳の差夫婦の関係

ことのはじまりは、年の差30歳の夫婦、水城義郎と千佐都が温泉旅行に行ったことです。

水城義郎は日本を代表する作品も手がけていた映像プロデューサー。

一方の千佐都ですが…。

かつて、千佐都はお金持ちの老人と結婚してその財産を貰うつもりで六本木のホステスで働いていました。
そのホステスに現れたのがm何を隠そう義郎だったのです。

千佐都に惚れ込んだ義郎は、余りある財産を千佐都に見せて結婚するに至ります。

しかしこのとき義郎は、千佐都が自分の財産に惚れ、お金目的で結婚したということを知ってたようです。

『ラプラスの魔女』のあらすじ②:二人は温泉旅行へ

ある日、義郎は30歳年下の妻、千佐都に初めて誘われて、嬉しくなって赤熊温泉に温泉旅行に行きました。

そこで、二人は赤熊温泉の近くの滝を見に行きました。

その際、千佐都は義郎に待っていてもらい、部屋にカメラを取りに行ったのですが…。
なんと、千佐都が帰ってくると硫化水素中毒で義郎が倒れて亡くなっていたのです。

義郎の母は息子の訃報を聞いた時、千佐都が義郎の財産を狙って犯行に及んだのだと考えていました。

この事件を担当した刑事も千佐都には動機があるので千佐都の犯行だと考えます。

しかし、調査に協力した青江教授は屋外で人為的に硫化水素を発生させ人を中毒死させるのは無理だと結論を出し、義郎の死に事件性はないと判断されました。

ところが、さらに別の温泉地で無名の役者が硫化水素の中毒で亡くなるという事件が起こったのです。

この事件の調査にも呼ばれた青江教授は、赤熊温泉同様に事件性はないと判断します…。

『ラプラスの魔女』のあらすじ③:隠された過去

水城義郎の事件と、2つ目の事件で亡くなった無名の役者には甘粕才生という共通点がありました。

そして、その甘粕才生には家族を失った悲しい過去があったのですが……?

『ラプラスの魔女』のあらすじ④:浮かび上がる3つの謎

『ラプラスの魔女』を読むにあたって、ぜひ注目してほしい謎が3つあります。

  1. 2つの事件が起こった温泉地を数日間調査したところ、一度も人の致死量ほどの硫化水素は観測されなかったのです。
  2. 2つの事件の場所に訪れる少女がいることです。
    青江教授が最初の硫化水素中毒事件が起きた赤熊温泉の事件の調査に行った時にたまたま、ある少女を見かけます。
    さらに事件が起きた2つの場所は300km以上離れているのにもかかわらず、2つ目の硫化水素中毒事件の場所にもその少女は現れたのです。
  3. 2つ目の事件で亡くなった無名の役者は地元の人でも立ち寄らない場所で亡くなっていました…。

果たしてどんな真相が待ち構えているのか。
要注目です!

小説『ラプラスの魔女』はココが面白い!

  1. 読み手がワクワクするような科学的描写
  2. 明らかになる過去
  3. 自然現象の緊迫感を著した描写 

①読み手がワクワクするような科学的描写

この小説には様々な科学的描写があります。
人間が雨の降る時間を正確に当てることが出来たり、空気の流れを読んで紙飛行機を飛ばしたり、人間の行動の予測をしたりします。

先ほどの第一の謎の部分で紹介した硫化水素の謎も我々、読者が「仕組みはどうなっているんだろう?」など考えることが出来、とてもワクワクします。

また、科学単語がところどころに出てくるので、新たらしい知識を知ることが出来、科学の世界に誘われます。

「そんな科学の知識なんてない…」という方もいらっしゃるでしょう。
しかし、説明があるので大丈夫です。

②明らかになる過去

読み進めて行くうちに徐々に登場人物の過去について、明らかになってきます。

その中で甘粕才生という人物の言動から、この人物の闇と過去の闇が深すぎて「この人は正気なのか」と思わされます。

水城義郎と2つ目の事件で亡くなった無名の役者と甘粕才生との繋がりや過去が明らかになる時、あなたは驚かずにはいられないでしょう。

③自然現象の緊迫感を著した描写

この小説では自然現象が物語に深く関わっています。
そのため、自然現象の描写が現実味を帯びていて、読み手に緊迫感を感じさせます。

最初には竜巻が出てくるのですが、まるで現場にいるかのように、残酷さと激しさが伝わり、自然災害は危険であると強く感じさせます。

おわりに:小説『ラプラスの魔女』の感想

事件の真相が明らかになるにつれ、登場人物の過去などがわかってきますが、それぞれの過去の出来事が狂気じみていたり、悲しかったりなど様々な過去を持った登場人物が魅力的です。

さらに物語の主人公でもある謎の少女の正体には気にならずには入られません。
そのため、物語の続きが気になり、ページを繰る手が止まらなくなります。

また、所々で科学的な要素もあり小説の題名に「ラプラス」と書かれる理由も分かると思います。

あなたも、驚きの真実とともに、まるで現場にいるかのような臨場感を味わってみませんか。

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