人気WEBライターカツセマサヒコ先生のデビュー作!
2010年代の青春を駆け抜けた“僕”の人生のお話です。
「私と飲んだ方が、楽しいかもよ 笑?」
その一言から始まった“彼女”との5年間。
そして、会社に就職して働く日々の葛藤が描かれています。
食い違う「理想」と「現実」の中で、“僕”は、「こんなハズじゃなかった」人生を歩みます。
「就職」、「恋愛」、「仕事」の中で繰り広げられるリアリティのある世界観にも注目!
尾崎世界観(クリープハイプ)さんや安達祐実(女優)さんたちが絶賛していて、今話題沸騰中の一冊です。
そんな『明け方の若者たち』を、ネタバレなしであらすじや感想をお伝えしようと思うので、ぜひ1度読んでみて下さい!
ブログ運営者より:
この記事の本文は読書家ライター・オオサキさんに書いて頂きました!
小説『明け方の若者たち』のあらすじ
- “僕”と“彼女”の出逢い
- “彼女”に恋をする“僕”
- 社会人になった“僕”
『明け方の若者たち』のあらすじ①:“僕”と“彼女”の出逢い
「クリエイティブなことがしたい」という大雑把な夢を持っていた“僕”は、第1志望の広告代理店の就職に失敗します。
そこで、“僕”は妥協に妥協を重ね印刷会社に就職することになります。
ある日、志望企業から4月中に内定を得ていることを参加条件とした、「勝ち組飲み」という退屈な飲み会に、“僕”は参加しました。
そこで“僕”は飲み会を抜けようとしている“彼女”と出逢います。
“彼女“は、携帯を無くしてしまい、電話番号を言うから電話をかけて欲しいと”僕“に頼みます。
こうして、”僕“と”彼女“は連絡先を交換することに。
そして、飲み会を途中で抜けた“彼女”から「私と飲んだ方が、楽しいかもよ?」というメッセージが届きます。
そのシンプルなメッセージに、“僕”は「運命」に近い感覚を感じ、自分も飲み会から抜けることに決めます。
公園で飲み直すことになった2人は、最終列車の時間まで、お互いのことを語り合いました。
『明け方の若者たち』のあらすじ②:“彼女”に恋をする“僕”
後日、デートに行った2人は、朝までともに過ごすことになります。
ここから2人の日々が始まります。
確立された自分を持ち、小さなアパレルショップで働く“彼女”に、“僕”はどんどん惹かれていきます。
それからの“僕”の日々は、“彼女”で埋め尽くされていきます。
下北沢で見た舞台、IKEAで選んだセミダブルベッド、ロイヤルスイートルーム…。
“僕”は“彼女”との思い出で満たされ、“彼女”という沼にはまっていきます。
『明け方の若者たち』のあらすじ③:社会人になった“僕”
”僕”は自分のしたかった仕事とは全く違う「総務部」に配属されます。
憧れていたクリエイティブな仕事ではない、ほぼ雑用に近い仕事内容に悶々と耐え続ける日々が続きました。
社会人になった“僕”は「現実」と夢見た「理想」のギャップに苦しんでいます。
しかし、「こんなハズじゃなかった」未来を生き、「何者にもなれない」自分の不甲斐なさに苦しむ“僕”を、会社の同期であり親友でもある尚人が支えてくれました。
一方で、“彼女“との魔法のような日々も”彼女“が抱えるある”事情“によって、時間が限られたものとなります。
その”事情“が”僕“と”彼女“との距離を、少しずつ遠ざけていってしまいます。
親友の尚人に支えられながらも、“僕”は人生のマジックアワーである20代の青春を駆け抜けます。
“僕”と“彼女”の結末とは…?
小説『明け方の若者たち』はここがおすすめ!
- “彼女”との美しい日々
- 泥沼のような5年間
- 働く“僕”の葛藤
『明け方の若者たち』はここがおすすめ①:“彼女”との美しい日々
“彼女”に飲み会を抜け出すことを提案された“僕”は、電流が流れるような衝撃を全身に感じ、一瞬にして“彼女”の世界へと引き込まれていきます。
“僕”とは正反対で、しっかりと自分を持っている“彼女”は、まさに“僕”にとっての理想の人でした。
「私はこれがしたい」「私はこれが好き」といったように流されない“彼女”と、社会的な地位や福利厚生を気にして、安定を求めた“僕”が対照的に描かれています。
10代の頃の恋愛のような純粋さが感じられる日々が描かれており、思わずドキドキしてしまうシーンや台詞に釘付けになること受け合いです。
時には心を痛め、時には愛おしくて仕方が無くなる2人の日々に、のめり込むことができるのが『明け方の若者たち』の大きな魅力です!
『明け方の若者たち』はここがおすすめ②:泥沼のような5年間
“彼女”との美しい日々とは対照的に、もちろんうまくいかないときがあります。
“彼女”が抱える事情によって、ずっと一緒にいることができないことを“僕”は知ってしまいます。
情けなくも、“彼女“にすがりついてしまい、悲しみの底に落ちていきます。
無様な”僕“が、”彼女“の沼にはまっていくシーンは思わず息を飲んでしまう注目の展開です!!!
恋愛をされている方なら、考えさせられる部分があるかもしれません…!
『明け方の若者たち』はここがおすすめ③:働く“僕”の葛藤
窮屈な満員電車から振り落とされないように必死にしがみついて生きていく日々。
逃げる勇気も闘う勇気もなく、何者にもなれない“僕”の、弱さ・情けなさが心に刺さります。
人間の弱い部分、人には見せたくない部分を赤裸々に綴っている小説で、共感せざるを得ない事柄が詰まっています。
「このままじゃダメなんじゃないか」と葛藤する“僕”と親友の尚人のコンビにもご注目ください!
おわりに:小説『明け方の若者たち』の感想
『明け方の若者たち』は、私にとって衝撃的な作品で、共感の嵐でした。
私事で申し訳ないのですが、就職活動中の身ですので、
「何者にもなれない」という悩みが心に深く突き刺さりました…。
しかし、『明け方の若者たち』では、素敵な青春に加えて、人間の弱さ、情けなさが、赤裸々に表現されていて、無力な自分を救ってくれるような一冊でした。
とびっきり辛い出来事があったとしても、振り返れば美しい青春であったと思わせてくれるような、優しさで包み込まれました!
また、人生のマジックアワーを、学生時代ではなくて、就職してすぐの20代前半と捉えて、綴られている点に、新しさを感じ、『明け方の若者たち』の変わった面白みであると思います!
何かに悩んでいたり、辛いことがあるひとは、ぜひ、カツセマサヒコ先生の渾身のデビュー作『明け方の若者たち』を読んでいただければ、嬉しいです!!!